退職金には退職一時金制度、退職年金制度、両制度併用の三つの形態がありますが、一時金制度は、その年の退職者数により企業の資金負担が異なり、一時的に大きな資金負担を強いられるなど不安定な面があります。そのため、20年くらい前から資金負担を平準化するものとして、退職年金(企業年金)制度を取り入れる企業が増加してきました。従来の退職金には賃金の後払い的性格が強く反映され、退職一時金の算定基礎額は、退職時の賃金とされていました。
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しかし、これでは高年齢の従業員が増加するにしたがって、企業の負担が極めて高くなり、持ちこたえられない企業が増えてきました。そこで、功労者賞的意味合いを強め、貢献度に応じた退職金を支給する方向に変わってきました。また、退職金は、従業員の定着を促すインセンティブとして、長期勤続者に有利になるよう設計されてきました。しかし、転職者が著しく不利になるため、改革を求める声が高まっています。また、平成12年4月以降に導入される「時価会計」では、企業が退職する従業員に支払う金額の総額は「退職給付債務」であり、将来の債務(支払い原資の不足分)として、バランスシートに反映させなければならなくなります。従来、隠れていた負債が表面化するため、企業は退職金改革に取り組まざるを得なくなっています。